訪日客が急激に増加している今は、日本らしさ、その地域らしさといったものを見直すよいチャンスです。
私たち日本人が何千年も昔から文化を育んできたこの土地を、「歩いて」「遊んで」「食べて」「買い物をして」「触れ合って」「泊まって」体感してもらうことが、「旅游(りょゆう)」のあり方だと思います。
(引用)これからの都市ソフト戦略、藤後幸生著、角川書店、2019年、195
令和元年8月4日付けの日本経済新聞朝刊によると、「インバウンド」と呼ばれる訪日外国人旅行者は、昨年(2018)3,119万人で、3000万人の大台を初めて突破したという。
藤後さんは、著書の中で、普段私達がよく使う「観光」ではなく、「旅游(りょゆう)」という言葉を使っている。「観光」という言葉は、「視察」という意味を持っていたため、「存分に旅を楽しむ」といった、同じ中国由来の「旅游」という言葉のほうがしっくりくると藤後さんは提案される。
訪日客数でダントツなのは、大阪市中央区。実に訪日外国人旅行客の3人に1人が訪れた計算だ。先日、大阪サミット2019も開催されるなど、大阪は、無線Wi-Fiや多言語表示促進など、訪日外国人旅行者を受け入れる体制を着実に整えてきた。
また、大阪の魅力といえば、なんといっても「食」が充実していることであろう。食い倒れの街、大阪を代表する「道頓堀商店街」界隈は、魅惑的な大阪グルメの店で埋め尽くされ、賑わいを見せている。
また、私は、大阪の黒門市場を訪れるたび、訪日外国人旅行者が増えて来ていることを実感する。なお、余談になるが、黒門市場では、なんといっても生牡蠣がおすすめ。その場で買って、捌いてくれたものを、その魚屋さん特製のポン酢で食す。大きな生牡蠣を頬張るとこの上ない幸せな気分になる。
そのほか、同日付の日本経済新聞の記事によると、大阪の訪日客の増加を支えるのは、「日雇い労働者の街」として知られたあいりん地区周辺が、外国人バックパッカー向けのゲストハウスや民泊施設で目立つという。
このことから、訪日外国人旅行者は、安い民泊組と高級ホテル組の「二極化」されてきたと考えられるのではないだろうか。
訪日外国人旅行者の消費単価で3位に躍り出たのは、北海道占冠(しむかっぷ)村だ。恥ずかしながら、私は、日経新聞の記事でランキングされている占冠村というところを知らなかった。一般的に北海道旅行といえば、札幌、函館などの名前を思い出す。
しかし、占冠村を調べていくと、その村には、あの「星野リゾート トマム」がある。
夏は雲海が見られるテラスへ、冬はスキーへと楽しめることから、泊まりながら大自然を体感できることで人気があるのだろう。まさに、高級ホテル組ということができる。
占冠村では、星野リゾートという資源のみならず、近隣の美瑛や富良野などの有名観光地と組み、サイクルツーリズムを進めているなど、点(星野リゾート トマム)から面(広域観光推進)への展開を試みる。また、星野リゾートは、外国籍の従業員も多いことから、占冠村では、多文化共生の取り組みなども求められているという。
それぞれの地区で、それぞれのインバウンド戦略、そして課題がある。課題として、先ほどの占冠村では、星野リゾート以外を周遊してもらい、いかにお金を落としてもらうかということであろう。また、SNSの発達で、いきなり「人気スポット」になってしまい、受け入れ体制が整わないなどの課題、いわゆる「オーバーツーリズム」に対する解決策も求められる。
だが、人口減少などで国内の個人消費が見込めない我が国では、インバウンドブームを好機と捉え、経済の活性化につなげていくことが求められる。
今後、私も各地域のインバウンド戦略を注視していきたい。
それは、インバウンドを一過性のブームで終わらせず、永続的なものとして、まず、私の住む地域に定着させたいと思うからだ。
2019年8月5日月曜日
2019年8月3日土曜日
これからの都市ソフト戦略
これからの日本の街に必要なことは、みんなで便利に暮らすためのコンパクトシティの実現です。
もともと城中心の街だったところに駅ができ、郊外に宅地造成されたことで人々は分散して住むようになり、街は中心地を失っていまいました。
それをもう一度取り戻し「職・食・遊・学・住・医」のある、歩ける範囲のコンパクトシティを築くことは、将来的な街づくりの必須条件となると考えます。
(引用)これからの都市ソフト戦略、藤後幸生著、角川書店、2019年、130-131
今までの私達の住む街の成り立ちを知り、我が国の抱える課題、そして、なぜこのような都市ソフト戦略が必要かという豊富なエビデンスによって、読者は納得させられる。
なぜ、著者は、これからの街づくりに「都市不拡散」と「商縮」を提言するのか。
本書を読み、コンパクトシティの必要性や商業施設のみならず、そこに学び、医療など様々な機関が構成された有機的、かつ人の心に届くソフト的な都市戦略が必要あると感じた。
それは、今までの様々な施策の反省から成り立つことも多い。過去から学び、時代の潮流に合わせ、未来のビジョンを見据えた街づくりがいま、求められている。
特に、ストロー現象の話は、中部圏に住む私の心に響いた。それは、リニアが開通し、東京・名古屋が40分で結ばれるようになれば、名古屋が東京経済圏に統合されることになるかもしれない。つまり、「中部圏」という言葉がなくなってしまう可能性もある。しかし、著者によれば、アイディア次第では、中部圏はチャンスにもなり得ると言う。つまり、「逆ストロー現象」を起こす必要があるのだ。
この一節を読み、私は、今後ますます高齢化・人口減少が進展し、交通インフラが整備されて人々の移動のスピードが速まることにに危機感を抱くと同時に、さらなる自分たちの住む街の都市のソフト戦略が必要であると感じた。
すでに我が国は、超高齢社会を迎えている。これから求められる本当に住みやすい街、若者と高齢者が共存できる街、そして、いつまでも持続する街づくり。
その都市戦略の具体的な手法を、森ビル株式会社顧問の藤後氏は、わかりやすく教えてくれた。
もともと城中心の街だったところに駅ができ、郊外に宅地造成されたことで人々は分散して住むようになり、街は中心地を失っていまいました。
それをもう一度取り戻し「職・食・遊・学・住・医」のある、歩ける範囲のコンパクトシティを築くことは、将来的な街づくりの必須条件となると考えます。
(引用)これからの都市ソフト戦略、藤後幸生著、角川書店、2019年、130-131
今までの私達の住む街の成り立ちを知り、我が国の抱える課題、そして、なぜこのような都市ソフト戦略が必要かという豊富なエビデンスによって、読者は納得させられる。
なぜ、著者は、これからの街づくりに「都市不拡散」と「商縮」を提言するのか。
本書を読み、コンパクトシティの必要性や商業施設のみならず、そこに学び、医療など様々な機関が構成された有機的、かつ人の心に届くソフト的な都市戦略が必要あると感じた。
それは、今までの様々な施策の反省から成り立つことも多い。過去から学び、時代の潮流に合わせ、未来のビジョンを見据えた街づくりがいま、求められている。
特に、ストロー現象の話は、中部圏に住む私の心に響いた。それは、リニアが開通し、東京・名古屋が40分で結ばれるようになれば、名古屋が東京経済圏に統合されることになるかもしれない。つまり、「中部圏」という言葉がなくなってしまう可能性もある。しかし、著者によれば、アイディア次第では、中部圏はチャンスにもなり得ると言う。つまり、「逆ストロー現象」を起こす必要があるのだ。
この一節を読み、私は、今後ますます高齢化・人口減少が進展し、交通インフラが整備されて人々の移動のスピードが速まることにに危機感を抱くと同時に、さらなる自分たちの住む街の都市のソフト戦略が必要であると感じた。
すでに我が国は、超高齢社会を迎えている。これから求められる本当に住みやすい街、若者と高齢者が共存できる街、そして、いつまでも持続する街づくり。
その都市戦略の具体的な手法を、森ビル株式会社顧問の藤後氏は、わかりやすく教えてくれた。
2019年8月2日金曜日
過去最多の衝撃
(児童福祉司の確保には限界があるため)親への育児指導を外部委託するなど、業務の効率化も進めていく。
厚生労働者の担当者
(引用)2019年8月1日付 日本経済新聞社夕刊記事
昨年度、全国の児童相談所で対応した児童虐待件数は、前年度比19.5%増で過去最多の15万9,850件であったという。
このような数字を見るとき、私は、「ハインリッヒの法則」が当てはまるのではと考える。この法則は、主として病院などのアクシデントの発生についての経験則によるものだ。1件の重大事故の背後には、重大事故に至らなかった29件の軽微な事故が隠れており、さらにその背後には事故寸前だった300件の異常、いわゆるヒヤリハット(ヒヤリとしたりハッとしたりする危険な状態)が隠れているというものである。
このハインリッヒの法則を当てはめてみると、顕在化した約16万件の児童虐待件数に対して、464万件の軽微な虐待の事例が隠れており、さらにはその背後には虐待に至る寸前だった4,800万件の異常が隠れている可能性がある。
もちろん、約16万件の件数には軽微なものも含まれているだろうし、一概に児童虐待件数にハインリッヒの法則を当てはめるのも無謀であると承知している。
しかし、私は、2019年4月1日現在の我が国の子供の数(14歳以下)は1,533万人ということから考えると、約16万件の児童虐待件数は異常に高いものと考える。また、その背後に隠れた、顕在化していない児童虐待数は、計り知れないものがある。
その虐待の対応に追われる児童相談所の体制が整わない。先ほどの記事によると、この18年間で児童の虐待件数は9倍も増加しているのに対し、児童相談所で対応する児童福祉司は2.6倍の増加にとどまっているという。
さらに、いまの児童相談所は保護者や子どもへの対応、関係機関との連携を一手に担わされていている感がある。
一般的に、子どもへの虐待が起こる要因としては、次の3つに分類されるといわれている。まず、1つ目は育児不安を抱えるなどによる「親の要因」、2つ目は経済的不安や核家族化の進展に伴う「家族の要因」、そして3つ目はお子さんが障害などを抱えてみえるなどの理由による「子どもの要因」である。
また、児童虐待のケースはこれらの要因が複雑に絡むことも多い。
児童相談所は全国で215箇所(4月1日現在)であるという。
そこで働かれているかたの負担を軽減するためにできることはなにか。
虐待防止は、行政や学校、そして児童相談所だけの責任ではない。
個人、家庭、地域社会、さらには子ども虐待防止を目的とするオレンジリボンのような非営利活動法人が一丸となって、まず、身近にいる子育て中の親や子どもたちを守り支えていくという「意識」を持つことから始めることが重要であると思う。
そこに住む人達が、次の地域を創る子供達を育てていくという当事者意識を持つことを。
厚生労働者の担当者
(引用)2019年8月1日付 日本経済新聞社夕刊記事
昨年度、全国の児童相談所で対応した児童虐待件数は、前年度比19.5%増で過去最多の15万9,850件であったという。
このような数字を見るとき、私は、「ハインリッヒの法則」が当てはまるのではと考える。この法則は、主として病院などのアクシデントの発生についての経験則によるものだ。1件の重大事故の背後には、重大事故に至らなかった29件の軽微な事故が隠れており、さらにその背後には事故寸前だった300件の異常、いわゆるヒヤリハット(ヒヤリとしたりハッとしたりする危険な状態)が隠れているというものである。
このハインリッヒの法則を当てはめてみると、顕在化した約16万件の児童虐待件数に対して、464万件の軽微な虐待の事例が隠れており、さらにはその背後には虐待に至る寸前だった4,800万件の異常が隠れている可能性がある。
もちろん、約16万件の件数には軽微なものも含まれているだろうし、一概に児童虐待件数にハインリッヒの法則を当てはめるのも無謀であると承知している。
しかし、私は、2019年4月1日現在の我が国の子供の数(14歳以下)は1,533万人ということから考えると、約16万件の児童虐待件数は異常に高いものと考える。また、その背後に隠れた、顕在化していない児童虐待数は、計り知れないものがある。
その虐待の対応に追われる児童相談所の体制が整わない。先ほどの記事によると、この18年間で児童の虐待件数は9倍も増加しているのに対し、児童相談所で対応する児童福祉司は2.6倍の増加にとどまっているという。
さらに、いまの児童相談所は保護者や子どもへの対応、関係機関との連携を一手に担わされていている感がある。
一般的に、子どもへの虐待が起こる要因としては、次の3つに分類されるといわれている。まず、1つ目は育児不安を抱えるなどによる「親の要因」、2つ目は経済的不安や核家族化の進展に伴う「家族の要因」、そして3つ目はお子さんが障害などを抱えてみえるなどの理由による「子どもの要因」である。
また、児童虐待のケースはこれらの要因が複雑に絡むことも多い。
児童相談所は全国で215箇所(4月1日現在)であるという。
そこで働かれているかたの負担を軽減するためにできることはなにか。
虐待防止は、行政や学校、そして児童相談所だけの責任ではない。
個人、家庭、地域社会、さらには子ども虐待防止を目的とするオレンジリボンのような非営利活動法人が一丸となって、まず、身近にいる子育て中の親や子どもたちを守り支えていくという「意識」を持つことから始めることが重要であると思う。
そこに住む人達が、次の地域を創る子供達を育てていくという当事者意識を持つことを。
2019年7月27日土曜日
実行力
部下がこれまで「絶対にできない」と思っていたこと、部下にとっての長年の懸案、こうしたものを解決することによって、「最初の衝撃」を与えることが重要だと考えたのです。マキャベリも名著「君主論」において、「統治者は最初に衝撃的な大事業を行うべき」という意味のことを語っていますね。
(引用) 実行力 結果を出す「仕組みの作りかた」、橋下徹著、PHP新書、2019年、84
本書は、大阪府庁1万人、大阪市役所3万8千人の組織を動かしてきた橋下氏が、どのように考え、行動し、結果を出してきたかという「仕組み」の作りかたを纏めたものである。
本書を読み進め、読者の対象となるのは、必ずしも自治体の首長のみではないと感じた。
例えば、冒頭の引用文。これは、何も首長に限ったことではない。私も人事異動のたびに、その異動先に何の課題が存在しているのかを把握するところから始める。
そして、異動先の職場が抱えていた課題に対し、私も橋下氏と同じだなと感じたことは、現状が悪いのであれば、ますはこれまでの方針の全否定から入ることだ。このことを橋下氏は、「逆張りの法則」と呼んでいる。
そして、新しい職場環境でいち早く、逆張りの法則によって見つけ出した方針を示し、実行する。ミドルリーダー以上の職員なり社員は、そのことを心掛けてインパクトを与えることが必要だと思う。
その姿勢を見せ、実際に結果を出す。これこそが、リーダーだと橋下氏は言いたいのだろう。
ほかにも、本書には、橋下氏自身が経験し、当時の実例を交えながら、具体的かつ現実的に巨大組織を動かすためのプロセス、そしてリーダーの在り方が描かれている。
自治体職員をはじめ、民間事業者で働く多くのミドルリーダー以上のかたに薦めたい一冊である。
(引用) 実行力 結果を出す「仕組みの作りかた」、橋下徹著、PHP新書、2019年、84
本書は、大阪府庁1万人、大阪市役所3万8千人の組織を動かしてきた橋下氏が、どのように考え、行動し、結果を出してきたかという「仕組み」の作りかたを纏めたものである。
本書を読み進め、読者の対象となるのは、必ずしも自治体の首長のみではないと感じた。
例えば、冒頭の引用文。これは、何も首長に限ったことではない。私も人事異動のたびに、その異動先に何の課題が存在しているのかを把握するところから始める。
そして、異動先の職場が抱えていた課題に対し、私も橋下氏と同じだなと感じたことは、現状が悪いのであれば、ますはこれまでの方針の全否定から入ることだ。このことを橋下氏は、「逆張りの法則」と呼んでいる。
そして、新しい職場環境でいち早く、逆張りの法則によって見つけ出した方針を示し、実行する。ミドルリーダー以上の職員なり社員は、そのことを心掛けてインパクトを与えることが必要だと思う。
その姿勢を見せ、実際に結果を出す。これこそが、リーダーだと橋下氏は言いたいのだろう。
ほかにも、本書には、橋下氏自身が経験し、当時の実例を交えながら、具体的かつ現実的に巨大組織を動かすためのプロセス、そしてリーダーの在り方が描かれている。
自治体職員をはじめ、民間事業者で働く多くのミドルリーダー以上のかたに薦めたい一冊である。
2019年7月22日月曜日
思考の道具箱
現状を維持するためには、周囲の変化に合わせて進化しつづけなければ、生き残ることはできない。
Think clearly、ロルフ・ドベリ著、サンマーク出版、2019年、355
人生を歩むとき、日々、様々な出来事に遭遇し、その出来事に対して思考を張り巡らし、決断することを迫られる。
例えば、普段の買い物から始まり、読書の仕方、簡単な頼みごとを引き受けるかどうかなど。
本書は、そんな身近な話題から、人生の成功、さらには死に至るまで、人生に必要不可欠な「思考」のアドバイスを提供してくれる。
冒頭に記した本書の言葉を聞いて、私は、進化論を唱えたダーウィンの名言とされるものを思い出した。
生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。それは、変化に最もよく適応したものである。
本書では、「変化合わせて進化する」ということは、「不毛な争いを避ける」という意味で使われている。
つまり、あなたがその第一人者であり、なおかつ軍拡競争とも無縁でいられる分野を見つけることができれば、競争に巻き込まれず、不毛な争いを避けることができるのだという。
本書では、このような52の人生に役立つ思考法が散りばめられている。
私は、あまりこの手の本を読まない。
しかし、本書は、今まで歩んできた人生の考え方がこれでよいかを確認できた。
そして、この本を読んで、残りの人生、楽に生きられるような気がした。
ぜひ、多くの人におすすめしたい。
2019年7月7日日曜日
チームを最強にする「ABCDEの魔法」
私の人生で最も誇れるもの。
それはメンバーたちと一緒につくってきたチームです。
私たちのチームはどんなに高い目標でもあきらめません。
私たちのチームは誰かが苦しんでいたら、誰かが支え、助けます。
私たちのチームは自分たちが世界を変えると、全員が本気で思っています。
(引用)
THE TEAM 5つの法則、麻野耕司著、株式会社幻冬舎、2019年、15
本書は、著者自身の経験やコンサルの知見をもとにまとめられたチームの法則
私は、A(目標設定)、B(人員選定)、C(意思疎通)、D(意思決定)、E(共感創造)と進んでいくうちに、最強のチームになることを知った。
まず、チームとは何か。
2人以上集まり、「共通の目的」を目指せば、全てチームだ。
チームとは、家族にはじまり、小学校の通学団、町内会やPTA、民間事業者や非営利組織に至るまで、私たちの身近にも多く存在する。
本書は、普段、関わっている身近なチームを念頭に読み進めていくと良い。
「なるほどな」と思われるフレーズに幾度となく、出会えることができる。
また、この本は、チームの法則ではあるが、リーダーのためのものでもある。
まさに、AからEに至るまで、リーダーによる役割は非常に大きい。
さらに、本書では、著者自身がAからEまでを職場で実践し、チームの強化を図った事例も掲載されている。具体的な手法も掲載されており、成果をあげていることから、説得力も増している。
チームの法則、
つまり、「ABCDEの魔法」は、あらゆるチームを最強にすることが分かった。
2019年6月29日土曜日
無子高齢化
要するに、何よりも男女ともに安定した仕事を得ること、結婚して二人で働けば出産・子育てもできる経済力、それこそが少子化対策に必要なのである。
(引用)
無子高齢化 出生数ゼロの恐怖、前田正子著、岩波書店、2018年
まず、「無子高齢化」というタイトルを見て、私は、「やられた」と思った。
そう、これから日本が直面する最大の加田は、「少子」ではなく、「無子」なのである。
この本が、他の「少子化本」と一線を画しているのは、著者の前田氏が横浜市副市長という経歴の持ち主であることから、行政的な立場から「少子化」の解決策についてのアプローチを試みている点である。
実際、本書で著者は、その対策案として、行政的な視点から5つの案を提起している。
その提起された5つの案から、私は、非正規社員や外国人労働差の増加、奨学金の返済問題、家事・育児時間の増加など、様々な要因が重なり合い、我が国は少子化が進展してきたことを改めて認識させられた。そして、少子化対策は、行政において、子育て担当部署のみならず、経済振興、教育委員会、そして男女共同参画や国際を担当する部署が連携をして対策を講ずる必要があるのではと感じた。まさに、あらゆるエビデンスを得て著者が主張するように、まず、少子化対策とは、若者が経済力をもつような基盤整備が求められるのではないだろうか。
2017年の合計特殊出生率は、1.43である。このままだと、早くも3世代目の時点で、日本で生まれる子供の数は半分になってしまう。
無子高齢化時代の予兆は、すでにわが国で始まっている。生産年齢人口の減少に伴い、外食産業やコンビニエンス業界では、人手不足により、営業時間の短縮などに迫られている。
今まで当たり前と思っていたサービスが受けられなくなる。著者は、このまま日本の農家の減少と高齢化が進めば、畑が急な傾斜にあって、機械化も難しいミカンが食べられなくなるのではと危惧している。
「無子高齢化」時代の到来。我が国は、他の諸国と比較し、いち早く、その時を迎える。
その時を変えるべく、私たちは、行動を起こさなければならない。
本書を読んで、いま、始めるべきことを始めなければと思った。
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