2020年4月22日水曜日

Compassion

逆境のなかで希望を抱くことは、ただの愚かな空想ではない。希望は、人類の歴史が、単に残酷なばかりではなく、コンパッション、献身、勇気、思いやりの歴史であるという事実に基づいているからだ。
(引用)Compassion(コンパッション) 状況にのみこまれずに、本当に必要な変容を導く、「共にいる」力、著者:ジョアン・ハリファックス老師(博士)、監訳者:一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート、訳者:海野桂、英知出版株式会社、2020年、176

Compassion(コンパッション)。私が大学受験のとき、英語の科目で頭に詰め込んだCompassionの和訳は、「思いやり」だ。Compassionと聞いて、それ以上の言葉の意味があるとは、お恥ずかしい話、私は知らなかった。
ジョアン・ハリファックス老師は、コンパッションを次のように定義する。すなわち、人が生まれつき持つ「自分や相手を深く理解し、役に立ちたい」という純粋な思い。自分自身や相手と「共にいる」力のこと。そして、コンパッションを育むことで、意思決定の質、対人調整力、モチベーションが向上するという。

ストレスフルな社会である。特に、現在、我が国では、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき、緊急事態宣言が発出されている。このたびの新型コロナウイルスの感染拡大によって、私達の生活は、外出自粛要請、学校の臨時休業など、一変してしまった。連日、暗いニュースが流れ続け、これを執筆している段階では、新型コロナウイルスの終息の光が見えてこない。

そのような状況のなか、ジョアン・ハリファックス老師の書かれたコンパッションの本は、私たちに勇気と希望を与えてくれる。
冒頭に紹介した言葉は、本書に登場する公民権運動のリーダー、ファニー・ルー・ヘイマー氏のことを記したものだ。恐ろしい暴行を受けても立ち上がり、自身の苦しみを人類の利益に活かしたファニ・ルーから学べることは、国難ともいえる現在の状況下において、自分自身が社会の一員であることを再認識し、関係者と良好な関係を築き、一丸となって難敵に挑むことだ。いま、まさに一人ひとりが置かれた立場で、私はコンパッションの実践が求められると感じた。そうしなければ、希望の光が永遠に見えてこないことだろう。

ジョアン・ハリファックス老師は、ハーバードの名誉教授であり、禅僧であり、社会活動家だ。禅僧ということから、日本に対する造詣が深い。本書にも10世紀の日本の歌人、和泉式部の短歌や陶磁器の金継ぎなどが紹介され、そこから日本人が本来持つ、コンパッションが浮かび上がることも興味深い。
本書を読み進めていく上で、私の尊敬する京セラの創業者である稲盛和夫氏と共通する部分も多いことに気づかされた。これは、稲盛氏自身も京都の円福寺で得度していて、禅の大切さをビジネスに取り入れているからであろう。

人間本来の心の大切さを再認識すること。そして、自分を犠牲することなく、人の役に立つ実践的な方法を学ぶこと。これは、次代を担うリーダーに一番必要なスキルだと思う。
いま、私は、改めて一人ひとりがCompassionの実践が求められると強く思う。先ほど紹介したファニー・ルーが驚くべき勝利をしたように、私たちも新型コロナウイルスの脅威に立ち向かうために。

Compassion。私にとって、最高のリーダーシップの教科書となった。

2020年4月12日日曜日

新型コロナウイルスの真実

とにかく一番大事なものは、手です。手指消毒を徹底することで、自分が感染するリスクを確実に減らすことができます。
(引用)新型コロナウイルスの真実、著者:岩田健太郎、発行:株式会社ベストセラーズ、2020年、72

新型コロナ対策として、ある大学のホームページに、学生に対して次のことが書かれてあった。

「学生の皆様に守っていただきたいこと」
・不要不急の外出や会食等を控えること
・発熱等の風邪症状がある場合等は自宅で休養
・栄養、睡眠、健全で規則正しい生活
・手洗いと咳エチケットの徹底
・密閉空間、密集、近距離での会話を避けること

私は、岩田氏の本を読んだ後、この大学の行動指針に触れ、とても良く纏まっていると感じた。

国による緊急事態宣言が発令され、外出自粛の機運が高まっている。
いま、私たち、国民にできることは、アタリマエのことだが、新型コロナウイルスに感染しないこと。そして、知らず識らずのうちに感染を拡大させてしまわないことだ。

新型コロナウイルスが終息しなければ、いつまで経っても我が国の経済が停滞したままであるし、学校が休校したままであるし、人間らしい文化的な生活が送れないままだ。

ただ、やみくもに、新型コロナウイルスを恐れる必要はないとも思う。私たち日本国民は、岩田氏の本を読むなどして、新型コロナウイルスの正しい知識を得て、一人ひとりが認識し、対策をしてく必要がある。

そのためには、私達ができることもたくさんある。まず、外出したら手を洗う、うがいをする。その徹底だけで、感染リスクをかなり抑えることができると岩田氏は言う。

新型コロナウイルスの終息に向け、いまは、ただ、祈るしかないのか。

いや、私たち一人ひとりが意識し、行動し、新型コロナウイルスを終息させていくことしか、道はない。

かつての、日常を取り戻すために。

2020年4月5日日曜日

都市5.0の時代へ

将来に向けて私たちに求められることは、こうした高度情報技術を、ニーズ志向で、人間中心設計型へと常に改めていく姿勢である。
(引用)都市5.0 アーバン・デジタルトランスフォーメーションが日本を再興する、東京都市大学 総合研究所 未来都市研究機構、株式会社翔泳社、2020年、207

MaaS,CaaS,5G,IoT,AI,Society5.0、SDGsなど、近年、私たちの周りには、英数字で表現されたキーワードが並ぶ。これからの社会は、地球規模の視点で、持続可能な世界を構築していかなければならないが、その概念は、欧米諸国によってリーディングされている。我が国を始めとした先進諸国は、少子高齢化の波が押し寄せてきており、これからの都市づくりには、テクノロジー+コミュニティ+サービスを融合させるデザイン機能が求められくる。それらの機能を積み込んだアーバン・デジタルトランスフォーメーション(UDX)のあるべき都市の姿は、黒川紀章氏の言われる「神の都市」、「王の都市」、「商人の都市」、「法人の都市」を経て、いよいよ「個人の都市」へのフェーズに入ったといわれる。そのため、本書では、都市の持続可能性を担保するうえで、まず都市を「人間拡張の最大形態として捉える必要がある」と主張する。つまり、どんなにテクノロジーが進化しようとも、そこにある主役は、「人間」であるということだろう。

本書を読みすすめていく上で、私は、佐久間象山の「東洋道徳、西洋芸」という言葉が頭に浮かんだ。「芸」とは、今で言う「技術」のことだ。つまり、西洋からの技術を積極的に取り入れるが、あくまでも技術を扱う人間は、東洋の儒教が説く道徳を持って使うべきということであろう。先ほど、近年のトレンドは、欧米諸国によるものと記したが、そのトレンドの核となる高度なテクノロジーを人間中心設計型へと常に改めていく姿勢が求められる。そのことは、少し話が逸れるが、アップルの製品が多くの市場に受け入れられたことにも通ずると思う。アップル創始者のスティーブ・ジョブズは、禅の心を重んじた。禅は、シンプルであり、人に対する思いやりや慈しみの心が宿る。アップル製品は、その東洋人の精神をベースとし、高度なテクノロジーが上塗りされる。その結果、顧客の創造につながり、アップル製品は、IphoneやIpadなど、ヒットを連発してきた。ヒット要因としては、まず、ユーザー(人間)第一主義とし、「便利で、人に優しい」製品の追求であったことにほかならないと思う。それは、都市づくりでも言えることだと思った。

都市5.0は、「個人の都市」と位置づけられるが、なにも特別なものではない。少子高齢化時代を迎えても、今までより、スーパーや病院が近いなどの生活利便性に縛られない住まい方ができること、また通勤にも縛られない新しい働き方ができること、さらに地域の人々が交わり、精神的に豊かに暮らすことができることなどを目指す。そのためには、社会的課題を解決し、これからも持続可能な社会を構築してくため、高度なテクノロジーが必要不可欠だと説く。

本書では、AIやIoTを駆使し、自動運転などの最新事例が紹介されている。都市5.0の時代到来に向け、参考になるのは、Sidewalk Labsによるトロントでの取り組みだ。この取組で感心したのは、再開発地であるトロント市に利益が出ない限り、Sidewalk Labsは利益を得られないという金融スキームを構築していることだ。そのため、雇用創出・経済発展や環境保護、住宅供給などの成果指標を設定し、利益を追求する。市の補助金をあてにしないまちづくりというのは、オガール紫波やアーツ千代田3111など、我が国でも主流になりつつある。政府や自治体の補助金に頼らない、民間のノウハウを生かし、民間主導による新たな都市づくりは、今後、プラットフォームの主流になっていくのではと感じた。もちろん、そのプラットフォームには、産学官の連携が欠かせない。様々な業種、横断的な組織、多様化する社会課題を解決するためには、都市づくりに参加するプレイヤーも複数存在することになる。

都市5.0の時代は、新たな世界的課題を高度な情報技術を駆使して解決し、人間回帰を目指す。本書を読み、私は、もう、既に都市5.0へと着実に進む、未来の都市像を知ることができた。







2020年4月1日水曜日

志村けんさんの死と危機管理

日本のコメディアン・志村けんさんが新型コロナウイルスによる肺炎で3月29日に亡くなった。
70歳。長寿国日本では、早すぎる死であった。

私は、いわゆる「ドリフ世代」だ。子供のころ、土曜午後8時には決まってテレビの前に座り、ザ・ドリフターズの「8時だョ!全員集合」を見るのを楽しみにしていた。特に、ザ・ドリフターズのメンバーである加藤茶さんと志村けんさんのコンビによるステージは特別で、私も友達とヒゲダンスを真似したものだ。

亡くなった志村けんさんと私は、ちょうど20歳違う。実は、私と誕生日が同じなのだ。そのため、昔から、志村けんさんとは、何らかの親近感を勝手に抱いていた。
その志村けんさんが突然、亡くなる。
改めて、私は、新型コロナウイルスの恐怖を知った。

世界で拡大する新型コロナウイルス。この恐怖に立ち向かうために、どうしたら良いか。私は、ニューヨーク市長だったルドルフ・ジュリアーニさんの本を読み返した。ジュリアーニさんは、2001年9月11日に起きた同時多発テロの処理で陣頭指揮に当たり、その水際だったリーダーシップが世界中の賞賛を集めたかただ。

9.11のとき、ジュリアーニさんは、次のように語っている。
「わたくしは自分がやるべきことを三つにまとめた。まず、市民とのパイプを確保し、市民が落ち着いて、安全に避難できるように最善を尽くすこと。次に、負傷者を受け入れる態勢を整えること。(中略)そして、もう一つ頭にあったのは・・・『次に何が起こるのか?』」
(引用)リーダーシップ、ルドルフ・ジュリアーニ、株式会社講談社、2003年、39

9.11のテロと新型コロナウイルスは種類が違えど、ジュリアーニさんが9.11で実践したリーダーシップのとり方は、新たな感染症の難敵にも十分通用するものだと思った。

本日、政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が開催された。
委員からは、「これからの日本の取組みについて、世界の注目が集まっている。(中略)
市民の皆さんは、法律で義務化されていなくても、3つの蜜が重なるところを徹底して避けるなど、社会を構成する一員として自分、そして社会を守るため、それぞれが役割を果たしていきましょう。」と締めくくった。
「3つの蜜」とは、換気の悪い密閉空間、人が密集する場所、そして密接した近距離のことだ。この「3つの蜜」が重なるところは、感染リスクが非常に高まる。

ジュリアーニさんが現役時代、机の上にリーダーシップ哲学を要約した言葉が掲げられていたという。
その言葉は、「責任を取る」。
これ以上、我が国で新型コロナウイルスの感染を拡大させないため、一人ひとりが責任ある行動をとらなければならない。
誰もが、リーダーシップを発揮するときがきている。
志村けんさんの死を目の当たりにし、そんなことを思った。

最後に、私が子どものころ、私のあこがれでもあり、兄貴のようであった志村けんさんの御冥福を心よりお祈りいたします。
                       令和2年4月1日 宮本佳久



2020年3月28日土曜日

交渉力

相手を動かすためには、
1 利益を与える(譲歩する)
2 合法的に脅す
3 お願いする
この3つの手法しかない。

(引用)
交渉力 結果が変わる伝え方・考え方、著者:橋下徹、発行所:株式会社PHP研究所、2020年、20

橋下氏には及ばないが、私の仕事も「交渉」の連続であったと思うし、今も仕事上、「交渉」は続いている。
私自身の経験として、ときに、「交渉」が難航し、頓挫したこともあった。その都度、私は、どの点が「交渉」としていけなかったのかを反省したものだが、橋下氏の本を拝読し、自分の経験で培った交渉ノウハウと大きく重なっていた。

相手を動かすためには、まず、「利益を与える」ことだ。あのスティーブン・R・コヴィーの世界的大ベストセラー「7つの習慣」の中で、第4の習慣として「Win-Win」を考える」とある。私も交渉が難航していたとき、その「Win-Win」という言葉がふと、頭に浮かんだ。そして、相手の”利”を考えて交渉し、結果的に上手く行ったことを思い出した。近江商人にも”三方良し”がある。つまり、”三方良し”とは、”売り手よし”、”買い手よし”、そして”世間よし”ということであるが、この”三方よし”も近江商人が売り買いの「交渉」を通じて得た”交渉力”の知恵から生まれたものではないだろうかと思った。

また、「合法的に脅す」ことも共感できる。私も頑なに動かない相手に対して、「揺さぶる」攻撃を仕掛けることがある。まず、大きく”かまして”みて、相手が反撃に出てきたとき、自分の譲れない部分の駆け引きをしながら粘り強く交渉する。その際には、橋下氏が言われているとおり「この交渉を決裂させたら大変なことになる」と相手に思わせることが大切だ。私も「相手の何を突っつけば、相手は私の交渉に耳を傾けてくれるのか」ということを模索する作業を行う。この作業は、私自身、交渉前に欠かせないものである。

最後の「お願い」することも共感できる。私の場合は、「Win-Win」の関係が築けない(相手に利がない)とき、お願いを繰り返す。しかし、ただ、お願いすればいいというものでもない。「少しでも相手の欲求に応えられるものがないか」を模索しながらお願いをする。そして、私の場合、少しでも糸口が見つかれば、Win-Winの交渉にもっていく。

橋下氏は、「交渉は始まる前に9割決まる」と言う。前述のとおり、私自身の経験を振り返っても、そのとおりだと思う。大阪府知事、大阪市長を歴任した橋下氏の経験をふんだんに踏まえた「交渉力」の本は、若い人たちにはノウハウが役に立つだろうし、ベテランの粋に達したかたたちには自身の交渉を振り返る良い機会になる。

広くおすすめしたい一冊である。



2020年3月23日月曜日

Beyond MaaS

MaaS時代においては、公共交通機関の関係性は「競争」から「共創」へ変化していく。これまでは同一地域の競争関係の中で切磋琢磨しながら、互いのサービスを向上させてきた。いわゆる競争関係である。今後は、良い意味での緊張感のある状況で、共創関係をどのように構築するか、エコシステムをどのように構築するかがポイントになる。それは同一地域においても、遠く離れた地域でも同じような課題を抱えている事業者間や、同じシステムを活用できる場合には積極的に連携メリットを模索していけるといい。
(引用)Beyond MaaS 日本から始まる新モビリティ革命 ー移動と都市の未来ー、著者:日高洋祐・牧村和彦・井上岳一・井上佳三、日経BP、2020年、211-212

本書を読み終えるまで、私は、MaaSについて、単にアプリを用いたナビゲーション(地図、経路検索)や予約・決済機能のことだと思っていた。しかし、その考えは、根底から覆させられた。MaaSは、交通分野のサービス深化となるDeep MaaSの世界、そして異業種連携で新たな価値を創出するBeyond MaaSの世界へと続く。Beyond MaaSの世界では、少子高齢化に伴う社会問題(買物難民等)を解決し、近未来的な、新たな都市構築の可能性を秘めている。つまり、より快適で、スマートな生活スタイルが実現可能になる。

本書には、GOJEKのシンガポール ゼネラルマネジャーのLien Choong Luen氏も登場する。GOJEKでは、既に生活に密着したスーパーアプリを開発し、東南アジアの人々の暮らしに欠かせないものになっているという。私は、本書を読み進め、車による配車サービスから買い物代行サービス、リラクゼーション関連の出張サービスに至るまで、「人々が移動する」という負担を極力排除し、ライフスタイルを豊かにする取り組みであると感じた。

冒頭に記したとおり、MaaSは、異業種とのコラボも可能だ。本書では、様々なビジネスモデルが紹介されており、例えば、電力✕MaaS、住宅・不動産✕MaaS、保険✕MaaSなどがある。また、観光✕MaaSや災害・防災✕MaaSなど、産業界のみならず、自治体とのコラボにも十分な可能性を秘めている。
ただ、私は、Society5.0の時代が到来し、各都市が「スマートシティを目指す」と言い放っても、そこに住む人々の暮らしが快適で真にスマートでなければならないと思う。その答えは、海外の先進事例を参考に、「どの点が真に人々の生活に役立ったのか」、そして「なぜ人々に支持され続けているのか」という視点で本書を読み進めれば、きっと探し出せる。なぜなら、この一冊で、MaaSの世界、そしてそこから発展する近未来の都市像が浮かびあがってくるからだ。

私も、今の仕事がBeyond MaaS世界構築の一助となればと思う。そして、いつの日か、自分の街にBeyond MaaSの世界が訪れることを心待ちにしたい。

2020年3月17日火曜日

シン・ニホン

もうそろそろ、人に未来を聞くのはやめよう。
そしてどんな社会を僕らが作り、残すのか、考えて仕掛けていこう。

未来は目指し、創るものだ。

(引用)シン・ニホン AI✕データ時代における日本の再生と人材育成、安宅和人著、株式会社ニュースピックス、2020年、6

安宅さんと言えば、問題解決のバイブル、「イシューからはじめよ(英知出版、2010年)」の著者だ。「適切な問い、解くべき課題、つまりイシューを見出し、整理することが知的生産の核心の一つ」だと安宅さんは言う。その安宅さんが、現在日本の抱えるイシューを見出し、新しい日本への進む道を示す。

我が国では、急速に進展する人口減少問題が課題と言われている。しかし、安宅氏は、豊富なデータを示しながら、その解決策を導いていく。

その解決策に欠かせないのは、本書のサブタイトルになっている「データ✕AI」、そして新たな社会の到来において求められる力を身につける「人材育成力」だ。その人材育成力とは、知覚する力、生命力、そして人間力だ。いくらテクノロジーが進展しようと、人間力は、これからの未来にも通用するのだと感じた。

安宅氏は、Society5.0、そしてSDGsの交点こそ目指すべき領域だと指摘する。しかし、その目指すべき領域においても、主役はあくまでもテクノロジーではなく人間である。これからの時代を生き抜くため、そして我が国を再生するため、多くの方たちに本書をおすすめしたい。