2020年1月3日金曜日

ブチ抜く力

なお、個人が大きな影響力を持つという点で言えば、今回、私が減量に挑戦した際に一番の学びになったのは「ストイックさは伝播する」という事です。

(引用)ブチ抜く力、与沢翼著、株式会社扶桑社、2019年、305-306

2020年の幕開けと同時に私が読んだ本は、与沢氏の「ブチ抜く力」であった。与沢氏の人生は、波乱万丈だ。大学在学中にアパレル通販会社を起業し、わずか3年半で月商1億5000万円の会社に成長させるも、6年目に倒産。その後、わずかな手持ち資金でネットビジネス界に進出し、現在は投資家として大成功を収めている。
そんな若き風雲児の著書は、令和という新しい時代を迎え、東京オリンピックの開催という記念すべき年の幕開けに相応しい内容であった。

私が一番感心したことは、与沢氏の「ストイックさは伝播する」ということであった。この言葉を目にしたとき、ふと、ピーター・F・ドラッカーのマネジメントにおける「真摯さ」という言葉を浮かべた。真摯さ、つまり、ドラッカーは、integrity(真摯さ)という単語を用い、まず、リーダーに必要なのは、integrityが必要だと説く。まず、自分自身がストイックに、しかも真摯に一つの物事に取り組むことは、周りの人達にも伝わる。その結果、大きな成果が成し遂げられるのではと感じた。

私の知り合いが関わっている、ある経営コンサルタントは、徹底的なプロ意識を持っていて、創業したてのかたたちに24時間365日、メールにて相談を受けているという。彼は、例えそれが深夜であろうと、すぐにレスポンスすることを心がけている。また、彼のアドバイスは、彼自身の過去の苦い経験をもとにしていることも踏まえていることから、「自分ができたので、あなたもできますよ」と、クライアントを勇気づけることも忘れていない。この経営コンサルタントも、与沢氏と同様、ブチ抜く力を持っていて、今後、さらに成功していくのではと感じた。

また、与沢氏によれば、成功者として一番強いと思うのは、「失敗を恐れず、種を蒔き続けられるタイプ」であると言う。まさに、この失敗を怖がり、最初からチャレンジしない人が多い。私も幾度となく失敗をし、苦い経験を積み重ねてきた。しかし、今、振り返れば、その失敗を繰り返してきたことより、身を持って痛みを知ることができ、次のチャレンジに生かしている。
ブチ抜く力とは、圧倒的な成果を出す力のことを言う。その先には、今まで見たことにのない世界が広がっている。そんなことを与沢氏は教えてくれた。