2019年1月26日土曜日

SDGs1

「SDGsは自治体にとって課題発掘のツールである。」
政府の自治体SDGs推進評価・調査検討会 村上周三座長
(引用)2019年1月21日(月) 日本経済新聞、朝刊

SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称である。これは、2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟193か国が2016年~2030年の15年間で達成するために掲げた目標のことをいう。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html


SDGsでは、先進諸国も含む目標として17ゴールと169ターゲットが掲げられている。

「日経グローカル」355号によれば、全国815市区への調査から都市のSDGs先進度を評価したところ、京都市が1位に選ばれた。

京都市の中心部の四条通は、歩道の幅を3・5メートルから6・5メートルに広げ、車道を2車線に半減させた。その結果、車の交通量が4割減ったという。先日、私も京都にいたが、多くの外国人を含め、車の数よりも歩行者の人数が多い印象を受けた。

このように、京都市では、観光客などの増加による交通渋滞を受け、人と公共交通優先の社会にカジを切ったことが温暖化対策につながったという。このことが主として、京都市が1位に選ばれた理由だ。

また、政府は2017年12月に「ジャパンSDGsアワード」を発表し、パートナーシップ賞として北九州市が選ばれた。今回の日経グローカルのランキングにおいても北九州市は、2位に位置する。

京都市については、次の私のブログに譲るとして、北九州市はかつて、郊外のため、大気汚染や水質汚濁が問題となったことがある。しかし2011年12月に国から「環境未来都市」に選定され、市民や企業とともに主として環境問題に取り組んできた。

また、持続可能な開発のための教育であるESDも盛んであり、特に近年では、官民が中心となって、発展途上国に対して安全な水を提供する「水ビジネス」にも取り組んでいる。

当初、私は、SDGsのゴールとターゲットを見たとき、発展途上国に対してのものであり、私たちの国に住む人たちは関係ないものであると思った。しかし、よくよく見ると、一つひとつのターゲットは、大変よく吟味されて設定されており、納得させられるものばかりである。つまり、SDGsのターゲット、ゴールは、これからも持続可能な社会を創るため、先進国にも求められるものだ。
そのため、私たちの課題発掘にも十分役に立つツールである。

さらに、SDGsのターゲットを見ていくと、地方公共団体(自治体)は、日本の一構成員であり、世界の一構成員であると思わずにはいられなくなる。

これからの時代、地方公共団体の責務としては、日本の構成員のみならず、世界の構成員としての自覚を持ち、グローバルな責任を負うことが求められてくると強く感じた。



※参考

〇北九州市SDGsクラブ
http://www.city.kitakyushu.lg.jp/kikaku/02000160.html

〇北九州市海外水ビジネス推進協議会
http://kowba.jp/

2019年1月19日土曜日

夢や目標を持つということ

よく大人が若い人に、夢を持ちなさい、目標を持ちなさいって言いますよね。
あれに僕は首をかしげる。
夢を持てば、目標を持てば、がんばって何かになれる。
ということは、実は無いんだ。
今、自分がしていることを全力ですること。
目の前のことをきちんとこなそうとすること。
そのこと自体が夢であり目標であると、そう僕は思っているんです。

大棟耕介
(引用) 地球の名言 http://earth-words.org/archives/8574

今日は、大棟耕介氏の講演を聞く機会に恵まれた。
彼の講演を聞くのは、これで二度目だ。私は、いつかもう一度、彼の話を聞きたいと思っていた。その夢が、今日、叶った。それだけ、彼の講演は、クラウンの実演も交えることから面白く、そして熱い。

そう、彼の職業はクラウン(道化師)。大棟氏によれば、アメリカやヨーロッパでは、クラウンという職業の社会的地位が非常に高いという。クラウンという職業は、よく「ピエロ」と勘違いされる。ピエロというのは、演劇の中の役柄名であり、個人名である。つまり、日本人がピエロと呼んでいるのは、クラウンの中の一つの役名のことだ。

サーカスを見るとわかるが、クラウンは、相手を主役に立て、自分は、脇役に徹する。そして、脇役に徹しながら観客から笑いを引き出す。そして、クラウンの神髄は、「その場の空気を変える」ことにあるそうだ。だから、クラウンは、サーカスなどでも一番の高給取りであるという。

彼のすごいところは、時間があれば病院に出向き、病魔と闘う子供たちを励まし続けていることだ。

小児病棟では、四六時中、白い壁に囲まれ、入院している子供たちは、外出することが許されない。また、講演では、大棟氏のホスピタル・クラウンの活動を紹介する映像も拝見したが、薬の副作用で髪の毛が抜け落ちていき、顔も腫れてしまっている小学生の女の子もいる。そんな子供たちが過ごす暗い病院に、一たび、クラウンの彼が訪れると、その場の雰囲気が明るくなり、子供たちの表情が一変する。最初は、人見知りだった子供たちも、今や、彼が訪れると、担当医も聞いたことのないような大きな笑い声が病院に響き渡る。
まさに、私は、ここが重苦しい病院ではなく、普段の家で過ごしているかのように、クラウンである彼が「空気を変えた」ことによるものだと思う。

本日の講演会では、最後に質問コーナーがあった。その際、客席から「今後の夢」について聞かれた大棟氏は、このブログの冒頭に記したようなことを回答していた。
そして、目の前のことを一生懸命していれば、東日本大震災、熊本地震、西日本豪雨の被災地などにも呼ばれるようになり、苦しい空気を変え、より多くの人を勇気づけられるようになったという。
そして、ついに、彼は、本場アメリカのクラウン大会で金メダルを受賞するまでになった。

大棟氏は、目の前の仕事を全力で取り組み、今日という一日を真剣に生きているからこそ、それ自体が自分の夢になっていく。

まさに、冒頭の言葉通りだ。そして、その夢は現実のものとなる。

しかし、そこで彼の夢は終わらない。
今度は、ギネスブックにも挑戦していくそうだ。

日々を真剣に生きる彼の夢は、どこまで進化していくのだろう。
私は、また、いつの日か、彼の三度目の講演が聞けることを楽しみにしている。

2019年1月12日土曜日

ラショネール(rationale)

グーグルでは、「自分はなぜ、その行動をするのか」という合理的説明を「ラショネール」と呼んでいました。
何か新しいことを始めるときに、「なぜそれをするのか」を合理的に説明できれば「やってよし」というのがグーグルの文化です。

どこでも誰とでも働ける 12の会社で学んだ”これから”の仕事と転職のルール、尾原和啓著、ダイヤモンド社、2018年、78

日々の仕事をするうえで「ラショネール」は欠かせない。
これは、どんなに小さな仕事でも、上司などに対して「ラショネール」が求められるからだ。

では、具体的にラショネールとは何か。
なぜ、その事業がいま必要なのか。それをすることによって、どのように変わるのか。そして、そのことによって恩恵を受けるのは誰なのか。また、費用対効果は。
このように、「合理的説明」を構成する要素は、複数存在する。
また、それらの説明は、数字など、説得力のある材料を求め、具体的に用いたほうが良い。
さらに、私は、「合理的説明」をする際には、ストーリーも大切だと思っている。
そうしなければ、途中で上司などから質問攻めにあったとき、自分の考えがブレるからだ。
ラショネール力を磨くのは、やはり経験を積み重ねること。普段の自己啓発と日々の仕事の中から得ていけばよい。

そして、私は、事業をするうえで、もう一つ欠かせないのは、アカウンタビリティ(説明責任:accountability)だと思う。
特に、公的機関は、少子高齢化の荒波が押し寄せることから、ラショネール的な事業の施策推進が求められる一方、常にアカウンタビリティが求められる。

常に時代を敏感に察知し、そして事業を推進しているグーグル。その企業文化ともいえる「ラショネール」的な進め方は、今後の多くの事業所、そして公的機関にも参考になるものだと感じた。


2019年1月11日金曜日

強み、そして成長

自分の強みをつくったり、自分を成長させたりするときに、いちばん簡単なのは、何かが始まる場所にいることです。

どこでも誰とでも働ける 12の会社で学んだ”これから”の仕事と転職のルール、尾原和啓著、ダイヤモンド社、2018年、152

私は、この言葉がすーっと胸に入ってきた。20年を超える自分自身の仕事生活を振り返ってみると、幸運にも、幾度となく、大きな事業の”立ち上げ”の機会に恵まれた。まさに、「何かが始まる場所」にいた。
そしてその場所は、私に”強み”と”成長”を与えてくれた。

しかし、大きな事業を立ち上げるということは、相当のエネルギーが必要である。また、必ずハレーションが起こる。

サラリーマンであれば、同じ給料なのにどうして私だけ何かをしなければならないのか、と考えたこともある。
何もしなければ、そのまま時は過ぎていく。そして、そのほうが評判があがることもある。なぜならば、一つ間違いを起こせば、減点になる。だったら、何も生み出さず、「そのまま」にしておくのも一手だ。
しかし、それでよいのだろうかと思っていた。

尾原さんは、今まで私が抱えてきたモヤモヤした気持ちを一言で払拭してくれた。
この言葉は、かつて尾原さんが在籍していたリクルートの社訓、「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」から芽生えたものか。

人生で最も多くの時間を割く”仕事”をするということ。ならば、その時間を有意義に過ごし、そしてそれが人々への貢献につながり、ひいては自分自身の成長につながっていく。

一度きりの人生、そんな嬉しいことはないだろうと思うのだが。



2018年12月1日土曜日

これは遠い千年紀の夢ではない。


これは遠い千年紀の夢ではない。これは我々自身の時代と世代において、達成されうるような世界の、確固たる基礎なのである。
アメリカ第32代大統領 フランクリン・デラノ・ルーズベルト

ルーズベルトが演説「四つの自由」の中で語った言葉である(演説は1941年1月6日)。

四つの自由とは、表現の自由、各人がおのれの仕方で神を崇拝する自由、欠乏からの自由、そして恐怖からの自由。四つ目の自由とは、すなわち、もっと一般的な言葉でいいかえれば、ある程度まで、そしてある徹底的な仕方で、全世界的な軍縮を行うことである。

ルーズベルトは、これらの自由を世界の至る所で実現しようとした。

普段、私たちの仕事には、常に課題が存在し、解決が求められる。そして、課題解決だけではない。ピーター・ドラッカーのいうところの、私たちの顧客に対して新たな創造をしていかなければならない。

しかし、私たちの普段の仕事は、ルーズベルトが立ち向かった四つの自由の実現より大きなものだろうか。しかも彼は、この四つの自由の実現は、「遠い千年紀の夢でない」とした。

まだまだやるべきことがある。そして、やらなければならない。
目の前の仕事も、そして、四つの自由を獲得するためにも。

ルーズベルトは、次のように言う。
恐れなければいけない唯一のものは、恐れそれ自体である。

もはや、恐れはない。
今を生きる私たちは、勇気を持って前へ進もう。
千年紀先まで待たない。
目の前の仕事の課題解決も。
そして、もうすぐ叶うであろう、ルーズベルトが描いた「四つの自由」を実現するためにも。


2018年11月30日金曜日

チャンス

むしろ、自分がいなくなったら悲しむであろう大切な人たちのために働くこと、自分で選んだ仲間にとって意味のある仕事をすることで、チャンスは得られる。

「型を破る人」の時代 ”ズバ抜けた結果”を出せる人は、何をしているか、セス・ゴーディン/神田昌典(監訳)、三笠書房、2014年、144-145

冬になると、管理職という立場にいる人たちは、少しの寂しさを感じると思う。
大方の事業所はそうだと思うが、この時期、各セクションの管理職は、人事当局から、来年度の人事ヒアリングを受ける。

その時に実感する。

来年4月からは、誰かが他の部署に移り、そして新たな人たちがやってくる。
いま、このメンバーで働けるのは、この時しかないと。

そして、いつか、自分もこのセクションを去る時が必ずやってくる。

まず、自分がいなくなったら悲しんでもらえるように働こう。
そして、仲間と意味ある仕事をしよう。

そうすれば、チャンスは自ずとやってくる。

そんなことをセス・ゴーディンは教えてくれた。


2018年11月24日土曜日

鍛錬

千日(せんじつ)の稽古を鍛(たん)とし、万日(まんじつ)の稽古を錬とす
宮本武蔵 「五輪書」

私は、この言葉が好きだ。しかし、私自身、このことを実践しているかと問われれば、反省すべき点も多い。

剣豪宮本武蔵でさえ、一つの道を究めるため、稽古の日々を送り、自分自身の技術を高めていった。
あのイチローも「努力とは、意欲ではなく、習慣の問題である」と言っている。
私たちが「天才」と認める人たちは、陰で鍛錬を積んできたからこそ、天才になり得た。

鍛錬を積むことを肝に銘じていきたい。