私の尊敬する経営者の一人に南場智子氏がいる。
彼女は、マッキンゼーでパートナーまで上り詰めたのち、DeNAを設立。11年に代表権のある取締役を退任するまで、多くの試練に立ち向かい、ベンチャー企業を一流まで育てた。
また、退任の理由は、病気療養中の夫の看病というところが、また、彼女らしい。
会社設立してから、かなりの失敗を重ね、試行錯誤の末、今のDeNAを育てた。
その全てが「不格好経営 チームDeNAの挑戦、南場智子著、日本経済新聞社、2013年」に赤裸々に綴られている。
この本を読むと、起業の難しさを痛感させられる。
しかし、彼女とそのチームは、星の数ほどの困難を超えてきた。
そんな彼女の父は、怖く、厳格な人であったという。
起業してから実家に送金していた彼女は、あるとき、口座が空っぽで送金が止めてしまう。
そのとき、父から、封筒が届いたという。
陣中見舞いとして贈呈
私生活の貧乏は貴重な体験としてプラス思考で真摯に処されたし。
間違ってもお金のことで公私混同しない事。
生き甲斐は処した困難の大きさに比例する。
父より。
「(引用)不格好経営 チームDeNAの挑戦、南場智子著、日本経済新聞社、2013年」
そして、この封筒の中には、結構な額の小切手が入っていたという。
父からの手紙の最後の一文にグッときた。
いつも安心な道ばかりを選んでいないだろうか。
自分という存在を限界まで駆使し、社員や社会のために働くリーダーになっているだろうか。
南場氏の足元にも及ばないが、私も常に自問自答しながら生きていきたい。
南場氏と、そのお父さんに感謝します。