当該感情の奴隷にならない、自分はあくまでも自己の生命の主人公であるということを実行に移したいためであります。
(引用)中村天風 折れないこころをつくる言葉、池田光解説、株式会社イースト・プレス、2018年、38
突然、予期せぬトラブルに見舞われることがある。
実際、今の自分も大きなトラブルを抱えている。
トラブルに見舞われるということは、自分が築き上げたものが、砂の城のように崩れていく感じがする。
そして、容赦なく、不安や怖れが襲ってくる。
そして、容赦なく、不安や怖れが襲ってくる。
いつも、トラブルに見舞われたとき、私は一冊の本を読み返す。
池田光さんが解説している「中村天風 折れないこころをつくる言葉」だ。
中村天風と言えば、大谷翔平から稲盛和夫や松下幸之助に至るまで、今もなお、幅広い年代や職業のかたたちに影響を与えつづけている。
中村天風の言葉に触れると、不思議と、不安に襲われていた心が軽くなる。
冒頭の天風の言葉。「事情のいかんを問わず、怒らず、恐れず、悲しまず。」がいい。
特に、「事情のいかんを問わない」ことは、大切である。
自分のせいではないがトラブルが発生したときも、事情のいかんを問わない。
自分の大切な「心」を悲しいことや、腹の立つことで満たしてはならないと解く。
それでも不安や怖れが襲ってきたら、
私は、「不安お断り! 心配お断り! 恐れお断り! 出ていってください」と、誰も聞かれない場所で大声で叫ぶ。
これは、「言うだけでポジティブになる」(大和書房、2016年、234)の著者、クスドフトシさんの方法だ。
こうすることにより、自分の心を支配していた心配や恐れが小さくなっていく。
特に、リーダーになればなるほど、幅広い仕事を抱えてトラブルに見舞われる可能性が高くなる一方、責任も重くなっていく。
真のリーダーは、苦境に陥ったとき、誰よりも早く立ち上がり、対応していく。
いま、目の前に立ちふさがるトラブルを乗り越えたとき、また自分が一回り大きく成長できていることを信じて、立ち向かっていこう。