2019年8月17日土曜日

生産年齢人口の2割超

一昨日は、終戦記念日であった。
今年のお盆、家族で先祖のお墓参りしたとき、無念にも戦場に散った身内の名前が墓に刻まれていた。私の子供がそれを見て、「誰?」と私に聞いた。幼いときから、私は、自分の家のお墓に戦死した身内の名前が刻まれていることを知っていた。しかし、改めて聞かれると、私は、その身内の顔も、生き様も知らないことに気づかされた。
彼らは、将来の夢を描きながら過ごすであろう青春時代を、どんな気持ちで戦地に赴いたのだろうか。終戦記念日の正午の黙祷時に、そのことを思った。

政府は、バブル崩壊後に高校や大学を卒業した「就職氷河期」世代の就職支援を本格させるという。この世代は、2018年時点で35~44歳の人で、人口規模は1689万人、生産年齢人口(15歳~64歳)にしめる割合は22.4%にのぼる。つまり、現在の生産年齢人口の2割超が就職氷河期世代ということになる。

せっかく高等教育を学びながら、景気の影響で就職難だった。そんな就職氷河期のかたたちを支援する目的として、政府は、正規雇用で半年定着したら研修業者に成功報酬型の助成金を出すという。

昨年、33~45歳で無職やフリーターの人は、2003年の57万と比較し、92万人に増加した。明らかに、就職氷河期の影響が出ていると言わざるを得ない。

戦時中に、そして就職氷河期に地球に舞い降りて、この世に生を受けることは、その本人のせいではない。
また、当時の社会情勢のせいにしても始まらない。
いま、社会全体で希望が持てるような策を講じていくことは、私も大いに賛成するところである。ぜひ、有効な就職支援を行ってほしいと思う。

(引用)日本経済新聞 8月15日 朝刊記事