昨年末、雑誌の対談で作家の塩野七生から面と向かって諭された。
「これからあなたは、『脱皮』をしなければいけません。」
(「文藝春秋」2018年2月号)
これは、塩野さんのファンだった小泉進次郎氏が言われた言葉だ。
塩野氏との別れ際、小泉氏は、「それは僕自身が感じていたことでもあります。何とか脱皮して凄みを身につけられるように努力したいと思います。」と語った。(同前)
本日、小泉進次郎氏と滝川クリステルさんが結婚を発表した。
私は、このニュースを聞いたとき、小泉氏はまた「脱皮」したと思った。
人間が大きく成長するためには、脱皮が必要だ。
それは、肉体的にではなく、成熟した大人が精神的に脱皮することも含まれる。
人は、脱皮を繰り返し、付き合う人を変え、お金の使い方を変え、考え方を変え、自分の行動を変え、社会を変える。
人が脱皮するということは、自分自身があたらしいステージに上がり、社会に変革をもたらすということではないだろうか。
いま、若い世代の方の活躍が目覚ましい。
先日のゴルフのAIG全英女子オープンで優勝した渋野日向子選手もその一人だ。
大会中は、ギャラリーとハイタッチしたり、握手を交わしたりしながら笑顔で、果敢かつ大胆に攻める姿に感動した。
これにより、渋野選手の世界ランキングは46位から、一気に14位となった。今回の優勝は、彼女にとっても『脱皮」であり、夢である東京五輪も近づいた。また、彼女の活躍は、自分自身の成長のみならず、豪雨で被災した地元にも大きな勇気と希望を与えた。まさに彼女も社会に変革をもたらした一人だ。
脱皮した若い世代の活躍を、これからも応援したいと思うと同時に、自分自身ももっと脱皮を重ねなければと思った。
とにかく、小泉進次郎氏と滝川クリステルさんのご結婚、そして渋野さん、本当におめでとう。
(引用)NEWS PICKS Magazine 2018年夏号、株式会社ニューズピックス、株式会社幻冬舎、2018年、025