2013年10月15日火曜日

幸福

幸福とは求めるものではなく、与えられるもの
自己のためにすべきことをした人に対して、
天からこの世において与えられるものである。

森信三(哲学者 1896~1992)

(引用) 「学び」を「お金」に変える技術、井上裕之著、かんき出版、2012年

井上氏の本は、ほとんど読んできた。
中でも、この本は、今までの作品を超えている気がする。

今まで井上氏が参加してきた能力開発の数々セミナーのエッセンスが凝縮されている。
北海道の帯広市で歯医者を営む井上氏。一町医者に過ぎない彼が、どうして脚光を浴び、成功したのかが書かれている。

耳勉による時間の効率化なども参考になる。
「学とは何か」その本質に迫った著作である。

2013年10月13日日曜日

父からの手紙

私の尊敬する経営者の一人に南場智子氏がいる。
彼女は、マッキンゼーでパートナーまで上り詰めたのち、DeNAを設立。11年に代表権のある取締役を退任するまで、多くの試練に立ち向かい、ベンチャー企業を一流まで育てた。
また、退任の理由は、病気療養中の夫の看病というところが、また、彼女らしい。

会社設立してから、かなりの失敗を重ね、試行錯誤の末、今のDeNAを育てた。
その全てが「不格好経営 チームDeNAの挑戦、南場智子著、日本経済新聞社、2013年」に赤裸々に綴られている。

この本を読むと、起業の難しさを痛感させられる。
しかし、彼女とそのチームは、星の数ほどの困難を超えてきた。

そんな彼女の父は、怖く、厳格な人であったという。

起業してから実家に送金していた彼女は、あるとき、口座が空っぽで送金が止めてしまう。
そのとき、父から、封筒が届いたという。

陣中見舞いとして贈呈
私生活の貧乏は貴重な体験としてプラス思考で真摯に処されたし。
間違ってもお金のことで公私混同しない事。
生き甲斐は処した困難の大きさに比例する。
                           父より。

「(引用)不格好経営 チームDeNAの挑戦、南場智子著、日本経済新聞社、2013年」

そして、この封筒の中には、結構な額の小切手が入っていたという。

父からの手紙の最後の一文にグッときた。

いつも安心な道ばかりを選んでいないだろうか。
自分という存在を限界まで駆使し、社員や社会のために働くリーダーになっているだろうか。

南場氏の足元にも及ばないが、私も常に自問自答しながら生きていきたい。

南場氏と、そのお父さんに感謝します。





2013年2月20日水曜日

目的

あなたの才能と世界の需要が交わるところに、あなたの目指すべき目的が存在する。
                                         -アリストテレス-

「本当のブランド理念について語ろう、ジム・ステンゲル著、阪急コミュニケーションズ社、2013年」

この言葉に、ハッとした。
才能が高ければ高いほど、世界の需要の高いところで交わる。
そこに、目的が存在する。その目的とは、「利他」の心か。

当たり前のことなのだが、その当たり前のことを、アリストテレスは、わかりやすく教えてくれる。

この本の著者、ジム・ステンゲルはいう。
「最大限の成長を実現することと、高い理念を貫くこと。この二つの要素は、相容れないものではない。むしろ、切っても切れない関係にある」と。

ブランド理念というのは、企業だけではない。個人しかり、非営利団体しかり。

この本は、ブランド理念という切り口であるが、リーダーシップや企業存続の法則などを教えてくれる。何気なくとった1冊であったが、ビジネスマンなら誰しも、興味深い内容であった。



2013年2月11日月曜日

幸せ

喜ぶを知り、ありがたさを知り、感謝することを知っている人は、幸せである。

松下幸之助,松翁論語,PHP研究所

最近、信じられないようなニュースが多い。
テレビこそ流れないが、私の身の回りにも、多くある。
つい、先日も、友人から、信じられないような相談を受けた。
しかし、彼は、私と話すことによって、少し気が晴れたという。
今後の彼の立ち直りに期待したい。

平凡な生活。
その日常の、平凡な生活にこそ、この松下幸之助が言っている3つのこと。
これを常に心の中で知ることが大切である。



恐れ

失敗を恐ることよりも、真剣でないことを恐れたい。

松下幸之助,松翁論語,PHP研究所

「失敗をしたことがない」と言った松下幸之助。
繰り返し失敗した先には、成功が待っている。
どうせなら、意味ある失敗をしよう。
と、誰かが言った記憶がある。

「真剣でないことを恐れたい。」
今の時代こそ、果敢に攻める勇気が必要なのかもしれない。

2013年1月27日日曜日

命は時間

先日、長男の授業参観に出た。
その際、先生から「命の授業」の話があった。
命の授業は聖路加病院の日野原重明氏がされてみえる。
その内容を絵本にしたものだ。

その内容をざっというと、次のとおりだ。

心臓は命でない。単なるポンプだ。

では、命とは何か。それは、私たちが持っている時間の証である。

人が望むことは何か。それは平和である。平和というのは、人が与えられた命(時間)を壊されてしまわないことである。

あなたは、人のために時間を使っていますか。

という趣旨であったと思う。

この命の授業の話は、素晴らしいと思い、感銘を受けた。

「命は時間。」このことを忘れないよう胸に刻み、今という一瞬、一瞬を生きていきたい。

この授業は、まだ多くの「命」がある未来を生きる子供たちにも、大きな意味を与えることであろう。


2013年1月25日金曜日

知行合一


先日、WBSを見ていたら、コマツの坂根正弘氏が出ていた。
坂根氏は、学生時代勉強しなかったが、社会に出て一生懸命勉強した。
その人生の振り返りの中で、坂根氏は、この勉強は、知識だけでなく、実践に生かさなければなら何も意味がないと悟った。
その心境に合う言葉を探していたとき、「知行合一(ちこうごういつ)」に出会ったと言われた。

知識は、行動と合わさってひとつになる。
何か行動を起こすとき、初めて身につく。

いくら知識があっても、動かない人がいる。
それでは、何の成果も生み出さない。

走りながら勉強し、さらにパワーを増していく。
赤字転落したコマツを売上高2兆円、世界第2位の建設機械メーカーとしてV字回復させた坂根氏の真髄が、この4字に凝縮されているように感じた。

2013年1月6日日曜日

人間の想像力

「マイクロソフト社の強みはただ一つ、人間の想像力だ」

ニューヨークタイムズ・マガジン社 フレッド・ムーディー記者

(引用)トム・ピーターズの経営破壊、トム・ピーターズ著、平野勇夫(訳)、TBSブリタニカ社、1994年

先ほど、人間の創造力について、記述した。
その後、何気なしにこの本を読んだところ、人間の想像力についての記載があった。

トム・ピーターズによれば、この言葉をスライドにして、セミナーで100回以上見せているという。そして、今でもスクリーンに映し出すたびに髪の毛が逆立つような気分になるそうだ。
実に的を得た、心に残るフレーズだ。

ビル・ゲイツがOSとしてWINDOWSを編み出した。
そのおかげで、我々は、パソコンが身近なものになり、豊かになった。
人々を幸せにし、彼は、莫大な富を得た。

人間は、想像力だけでは、前に進まない。
あえて、マイクロソフト社の強みに付け加えるのならば、
あとは、先のブログで述べた、「実行力」が求められてくるだろう。
その両輪が駆動し、はじめて、人々に貢献することになる。

果てしなき人間の想像力。
使い方さえ、間違えなければ、
これからも、私たち一人ひとりの想像力は、大きな力となって、世界をより豊かに、より幸せなものにしていくことだろう。




夢はあなた自身をおののかせる

リベリアの大統領は言う。
If your dreams do not scare you,they are not big enough.

                 President Sirleaf

夢は、あなた自身をおののかせるくらいのものでなければ、あなたにふさわしいくらい大きな夢だと言えない。


(引用) unicef news 2013 WINTER vol236,元日本ユニセフ協会 海外インターン 荒木美恵子,平和構築への努力~教育を通して~,公益財団法人日本ユニセフ協会

アフリカのリベリアは、人口399万人。5歳未満児死亡率は、103(2010年)/出生1,000人あたりという。
また、無事に生まれ育っても、教育は無料のはずなのに教科書代等が必要など、「平和構築」は聞こえの良い言葉だが、実行するとなると難しいと荒木氏は言う。

今まで、人間は、創造力によって文明を切り開いてきたところがある。
この一家に一台のパソコンだって、20年前には考えられなかったことだ。

ただ、世界のほんの一人握りの人たちが、幸せを享受できる社会でいいはずがない。
まだ、世界を見渡せば、多くの女性や子供たちをはじめとした人たちが、人間らしい生活を営むことができないでいる。

夢は、利己的なものからはじまってもいい。
ただ、人間は誰しも夢の究極として、リベリアの大統領の思いと同じように、自国民の「平和の構築」となっていくのだろう。

その夢は、とてつもなく、大きなものかもしれない。
しかし、創造力を働かし、一歩ずつ、夢に向かって、歩くことはできる。

荒木美恵子さんの手記を拝読し、新年早々、私たちが簡単に言う「平和の構築」の難しさと、現状に立ちすくんではいけないという希望を胸に抱いた。
やがて、勝つのは、希望、そして私たちの愛だと思う。

荒木美恵子さんの益々のご活躍、ご祈念申し上げます。